Lesson

読んだり、飲んだり

速度

紙に書いたものをもう一度パソコンで書くのが面白い。

考えてみれば、自分が喋るときと似ているのである。生来の喋りで頭に浮かんだことを即座に口に出す。ともすれば浮かばずとも喋りだす。何かについて喋っているときに次のことが浮かんでしまって、収拾がつかなくなる。どもる。噛む。あるいは浮かんだことを後回しにしてしゃべり続けた結果それを忘れる。何が浮かんだのかは思い出せないにもかかわらず忘れたという感覚だけは異常に強く残っていて悶々とする。そうかと思えば忘れたはずのことが急に帰ってきて話が逸れる。

口が頭に追いつかず、頭が口に追いつかない。だから思っていることを素直に言うというのはなかなか難しい。そして素直に言うとたぶんつまらない。

忘れる感覚はパソコンよりも紙の方で露骨にあらわれる。考えていたことが置き去りになるのはパソコンのほうが多い。だからあわせて使えばいいんだろうな。