Lesson

読んだり、飲んだり

世知辛い

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二桁もいかずに終わった。

本の作りとか、コンセプトとか、どこか素人臭くてけっこう気になってたものだけに残念。まあ、その素人臭さがこの店じまいを早めた可能性は十二分にあるけど。

この時代に文芸誌として創刊、福岡という地域性を背負いつつ、書店流通によって全国展開。5500部程度が流通していると何かで見た気がする。意欲的な取り組みだったと言っていい。

今村夏子、穂村弘岩井俊二、といった作家の作品も載せつつ、一般から作品を募集するという投稿雑誌的な側面も持っていた。

版元のお家芸である短歌・俳句はもちろん、エッセイ、翻訳なども積極的に載せていた。

こういう同人誌的な本が、中央集権的な出版界になにか爪痕を残せたらと我がことのように妄想したこともあった。とくに投稿雑誌とかいまどき夢がある。おれもいつか作りたい。

終わりは新たな始まりだ、みたいなことばが最終号の編集後記にあった。

あまりにもはっきりとした敗走にショックを受けたよ。

もうどうしたって無理なんかなあ。金にならんから終わりかなあ。悲しい。